白菊ほたるに触れた所感
デレステ4周年を記念して開催されている「1日1回無料10連ガチャ」。本アプリ自体はリリース当初にダウンロードして触ってはいたものの、どこか肌に馴染まずアンインストールしては今回のような無料ガチャ期間に再度インストールする形をとってきた。つまりは「無料ガチャでSSR引いてSNSで自慢したい」という低俗な優越感を満たすための手段としか捉えていなかった。
彼女に出会うまでは
その日は、いつものように無料10連を回していた。そしてガチャで限定キャラ入手できてモチベーション高くなったから、とりあえずストーリー進めてジュエル回収するか~と安易な気持ちでメインコミュを解放する作業に移った。
コミュを進めていくとアニソンクラブイベントやMixcloudで耳にしたことある楽曲たちが次々とプレイできるようになり、「相変わらずデレマス強い曲多いなあ」なんて再認識+ここ2,3年は曲も全く追えてなかったのでほとんど新曲感覚で楽しめた。そんな調子で順調に曲を解放していた所である1つの文字が目にとまった。
「不運、しかし引き抜かれない(直訳)」――――??
これまでとは毛色の違ったタイトルに首をひねりながらストーリーを読んでみる。
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完 敗
「白菊ほたる」というアイドルに対して私はあまりにも無防備すぎた。
ほんの数時間前までガチャで引いた限定アイドルをセンターに据えて満足していた自分を思いっきり殴りたくなった。それくらい自然に、無抵抗に「白菊ほたる」を受け入れてしまった。
不幸を体の一部として産み落とされた少女。いくら嘆き叫んでもそれは彼女から離れることはない。齢13にしてあらゆる不幸が自分のせいで起きていると思い込んでいて、いったい今までどれだけの災難に彼女とその周囲があってきたのか想像もつかない。
そんな”不幸せ”であることが前提条件に存在している「白菊ほたる」はアイドルだ。身に起きる不幸の多さから困り眉が張り付いて取れない少女は「ファンに笑顔と幸せを届ける『アイドル』になりたい」と夢を見て生きてきたのだ。
自身からもっとも遠い場所にある幸せを人に届けるという夢
ストーリーは自身の不幸を広げてしまいそうでCDデビューを素直に喜べない彼女の葛藤と、自分に自信が持てないほたると似た境遇にあった仲間のアイドル達がその背中を後押しするもの。
そして、物語は私がアイドル「白菊ほたる」に魅入られた要因の1つであるこの曲へ
「谷の底で咲く花は」
またしてもタイトルにやられてしまった。そして歌詞にとどめを刺された。
「白菊ほたる」という人間を純度100%で歌に変換する魔法でも使ったのだろう。それくらいこの曲は彼女そのものだ。そして上の楽曲ジャケット、背景の黒と対照的に咲くスズランと同じ白い衣装に身を包んでこちらに手を差し伸べる少女。いつもの困り眉ながらも表情は穏やかで少し笑顔な13歳の女の子、それを照らすかのように差す一筋の光。また息の根を止められた。あと私が白菊ほたるを知る数日前に初のソロ曲生披露があったらしい……心臓もとまった。
私はいったい何回「白菊ほたる」に殺されるのだろうか
「谷の底で咲く花は」の歌詞全文読んで横転しながらスマホぶん投げた。"そこ"で咲くんだなお前は……だからこそ「谷の底で咲く花""は""」で締められてることに感謝しかない
— おわわ (@Aegis07cc) September 8, 2019
楽曲を購入してフルで視聴、感情をぶちまける
そんな行為の一つ一つが必死に彼女を理解したいと叫びのように私の中で大きく反響していた。思うと今までアイドルゲーのキャラクターに触れてきた要因のほとんどは中の人(声優)が好きだから、なんて声豚よろしくな理由だった気がする(某コネ除く)
しかし今回は「白菊ほたる」その人を知りたいと強く願っていた。
不幸と共に生き、それでも諦めない姿に衝撃を受けたから。
まだまだ彼女に対する知識も解釈も拙いものかもしれないが、毎日少しずつ触れて見守っていたい。
不幸の影に咲く一輪の白い花
いつか輝くその日を夢見て
追伸
スカチカで揃えられて幸せです(あとはイベ産SRだけや……)